(5) 葉の形態形成に関与するAN遺伝子のコケ植物における機能解析

高等植物は、根・葉・茎の3つの器官を持っています。葉は、光合成のための主要な器官であり、種によって多様な形態を持ちます。また、葉は、長軸方向の極性、背腹性、左右軸といった極性を持つ器官です。一方コケ植物における茎葉体や葉状体は、光合成のための主要な器官であることは同様ですが、言葉のとおり進化的には「葉」とは異なる器官です。葉の横方向の伸長を制御している遺伝子の一つがAngustifolia(AN)です。この遺伝子は、私と大学院時代の同窓生で現基礎生物学研究所の塚谷博士によって見出されました。我々は、ゼニゴケとヒメツリガネゴケからこのAN遺伝子の相同遺伝子を見出しており、ヒメツリガネゴケで使用できる遺伝子破壊技術やゼニゴケの遺伝子導入技術を用いて解析を進めています。

ANについてもう少し詳しく知りたい人は、日本植物生理学会の、みんなの広場のページをご覧ください。

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