安東 知子


研究内容:細胞内局在化RNAの研究

 私達は、モデル生物として出芽酵母および分裂酵母を用い、
細胞内で局在化するRNAを探索し、研究しています。

 「RNAの局在化」とは、核内で転写されたRNAが細胞内の特定の場所に存在する現象です。RNAの局在化により、細胞内では情報の偏りが生じ、細胞の極性が生まれます。生物の遺伝情報は、遺伝子の本体であるDNAからRNAに写し取られて発現します。そのため、RNAの局在化は、遺伝子発現を空間的に制御するための重要な現象です。


RNAの局在化

 

 RNAの局在化は、酵母からヒトまで生物に高度に保存された現象です。私達は、ゲノムサイズが小さく網羅的な解析に適した酵母を用いて、「細胞内のすべてのRNAの局在を見る」ことを目標に研究を進めています。私達の研究によって、
1)局在化RNAの全貌を明らかにする、
2)すべてのRNAを可視化して観察することで、これまでに誰も気付かなかった、全く新しいタイプのRNAとそれに伴う未知の細胞内現象を発見する、
ことを夢見ています。


細胞内局在化RNAの例

 


履歴

2002年5月〜       熊本大学理学部生物科学科 助手

1997年4月〜2002年4月  広島大学医学部生化学第一講座 助手

     〜1997年3月   東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻  博士課程

専門分野 : 遺伝学、分子生物学

所属学会 : 日本分子生物学会、日本RNA学会、酵母遺伝学フォーラム


連絡先

TEL : 096-342-3462

E-mail : andoh@sci.kumamoto-u.ac.jp


最近の仕事

『原著論文』

Taro Mannen, Tomoko Andoh, Tokio Tani. Dss1 associating with the proteasome functions in selective nuclear mRNA export in yeast. Biochem. Biophys. Res. Commun. in press

Noriko Haraguchi, Tomoko Andoh, David Frendewey, and Tokio Tani. Mutations in the SF1-U2AF59-U2AF23 complex cause exon skipping in Schizosaccharomyces pombe. J. Biol. Chem. vol. 282: 2221-2228 (2007)

Fumitaka Mizuki, Takeshi Namiki, Hiroshi Sato, Hiromi Furukawa, Tadao Matsusaka, Yasumi Ohshima, Ryoko Ishibashi, Tomoko Andoh and Tokio Tani. Participation of XPB/Ptr8p, a component of TFIIH, in nucleocytoplasmic transport of mRNA in fission yeast. Genes Cells vol. 12: 35-47 (2007)

Tomoko Andoh, Yukiko Oshiro, Sachiko Hayashi, Hideki Takeo and Tokio Tani. Visual screening for localized RNAs in yeast revealed novel RNAs at the bud-tip. Biochem. Biophys. Res. Commun. vol. 351: 999-1004 (2006)

Tomoko Andoh, Abul Kalam Azad, Asako Shigematsu, Yasumi Ohshima, Tokio Tani. The fission yeast ptr1+ gene involved in nuclear mRNA export encodes a putative ubiquitin ligase. Biochem. Biophys. Res. Commun. vol. 317: 1138-1143 (2004)

Yuzoh Hirata, Tomoko Andoh, Toshimasa Asahara, and Akira Kikuchi. Yeast glycogen synthase kinase-3 activates Msn2-dependent transcription of stress responsive genes. Mol. Biol. Cell vol. 14: 302-312 (2003)

Tomoko Andoh, Yuzoh Hirata, and Akira Kikuchi. PY motifs of Rod1 are required for binding to Rsp5 and for drug resistance. FEBS Lett. vol. 525: 131-134 (2002)

Tomoko Andoh, Yuzoh Hirata, and Akira Kikuchi. Yeast glycogen synthase kinase 3 is involved in protein degradation in cooperation with Bul1, Bul2, and Rsp5. Mol. Cell. Biol. vol. 20: 6712-6720 (2000)

『総説』  

谷 時雄、安東 知子 「RNA蛍光イメージングによって拓かれる細胞核研究のフロンティア」 Pharma VISION NEWS (日本薬学会 薬学研究ビジョン部会) No.7: 1-7 (2006)

谷 時雄、安東 知子 「イーストトラフィック:mRNA細胞内輸送のしくみと制御』 実験医学増刊号「躍進するRNA研究」vol. 22: 2447-2453 (2004)

『学会発表』など

竹尾英樹、安東知子、谷時雄 「ミトコンドリアへのmRNA局在化機構の解析」 第30回日本分子生物学会年会 2007年12月

大庭沙耶歌、安東知子、谷時雄 「分裂酵母における局在化RNAの網羅的探索」 第40回酵母遺伝学フォーラム 2007年9月

安東知子、大城夕希子、谷時雄 「出芽酵母の細胞形態を制御するbud-tip局在化RNA YOR066Wの解析」 第40回酵母遺伝学フォーラム 2007年9月

安東知子、大城夕希子、林紗千子、竹尾英樹、大庭沙耶歌、谷時雄 「Visual screening revealed novel localized RNAs in yeast」 第40回日本発生生物学会・第59回日本細胞生物学会 合同大会 2007年5月

林紗千子、安東知子、谷時雄 「Identification of novel localized RNAs in yeast : mRNA for β-subunit of NAC accumulates to form a large granule in the cytoplasm」 第40回日本発生生物学会・第59回日本細胞生物学会 合同大会 2007年5月

大城夕希子、安東知子、林紗千子、谷時雄 「出芽酵母新規bud-tip局在化RNA YOR066Wの局在化機構と細胞周期における機能解析」 日本分子生物学会2006フォーラム  2006年12月

林紗千子、安東知子、大城夕希子、谷時雄 「出芽酵母における新規細胞質内局在RNAの同定と解析」 特定領域「RNA情報発現系の時空間ネットワーク」第4回サテライトミーティング RNA新大陸のフロンティア達 2006年9月

安東知子、大城夕希子、林紗千子、竹尾英樹、大庭沙耶歌、谷時雄 「出芽酵母における新規細胞内局在化RNAの解析」 第8回日本RNA学会年会 2006年7月

安東知子、大城夕希子、林紗千子、竹尾英樹、谷時雄 「出芽酵母を用いた細胞内局在化RNAの網羅的探索と解析」 第28回日本分子生物学会年会 2005年12月

安東 知子、大城 夕希子、林 紗千子、竹尾 英樹、谷 時雄「細胞内局在化RNAのゲノムワイドスクリーニングと解析」第78回日本生化学会大会 2005年10月

安東知子、大城夕希子、林紗千子、竹尾英樹、谷時雄 「出芽酵母における細胞内局在化RNAのゲノムワイドスクリーニング」 第7回日本RNA学会年会 2005年8月

大城夕希子、安東知子、谷時雄 「出芽酵母における細胞内局在化センスRNAの解析」 第7回日本RNA学会年会  2005年8月

大城夕希子、安東知子、谷時雄 「出芽酵母における細胞内局在化RNAの網羅的スクリーニング」 特定領域「RNA情報発現系の時空間ネットワーク」第3回サテライトミーティング  2005年5月

安東知子、大城夕希子、谷時雄 「局在化RNA分子のスクリーニング」 第27回日本分子生物学会年会 2004年12月

原口典子、安東知子、David Frendewey、谷時雄 「分裂酵母U2AF複合体はordered exon joiningを制御する」 第27回日本分子生物学会年会    2004年12月

坂口奈央子、安東知子、谷時雄 「mRNA核外輸送に関与する分裂酵母HECT型ユビキチンリガーゼE3様因子Ptr1p変異遺伝子のサプレッサーの単離と解析」 第27回日本分子生物学会年会 2004年12月8日

原口典子、安東知子、David Frendewey、谷時雄 「分裂酵母を用いたordered exon joiningに関与する因子の同定」 第6回日本RNA学会年会   2004年8月

坂口奈央子、安東知子、谷時雄 「分裂酵母におけるmRNA核外輸送に関与するptr1変異遺伝子のサプレッサーの単離と解析」 第6回日本RNA学会年会 2004年8月

平田雄三、安東知子、菊池章 「酵母のストレス応答におけるGSK-3 の役割」第24回日本分子生物学会年会2002年12月

安東知子他、「ユビキチンリガーゼ変異によるmRNA核外輸送阻害を 抑制するspt1+ 遺伝子の解析」第24回日本分子生物学会年会  2002年12月

平田雄三、安東知子、甲斐田大輔、菊池淑子、菊池章 「酵母のストレス応答におけるGSK-3の役割」第24回日本分子生物学会年会、 2001年12月

安東知子他、「GSK-3と、ユビキチンリガーゼRsp5およびTOR経路との関わり」第24回日本分子生物学会年会 2001年12月