RNA分子生物学研究室
教授: 谷 時雄

助手: 安東 知子

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(1) mRNAの核から細胞質への輸送機構の研究

 真核細胞では遺伝子の保存と転写の場である核と、蛋白質への翻訳の場である細胞質が空間的にかつ明確に隔てられている。したがって、核に存在する遺伝子がその機能を発現するためには、遺伝情報を写し取ったmRNAを核から細胞質へと輸送することが必要不可欠となっている。しかし、mRNAの核から細胞質への輸送機構に関しては、いまだに不明な部分が多い。


(2) mRNAのスプライシング機構の研究

 ゲノムプロジェクトの完了に伴い、ヒトの遺伝子総数は約25,000個であることが予想されている。ヒトの蛋白質は約20万種類なので、1つの遺伝子から多種類の蛋白質が作られていることになる。これを可能にしているのがmRNAのスプライシングである。細胞は、どのようにしてmRNA前駆体上の複数のエキソン(翻訳領域)を選択しイントロン(非翻訳領域)を除去しているのか、興味は尽きない。

mRNAの輸送とスプライシング