サイエンス・プロジェクト for 九州ガールズ!2010

聞いてみんね、見つけんね!理系の女性ロールモデル

―女性研究者による講演会および懇談会 

 

日時:平成22年6月19日(土)14:0016:00

場所:熊本大学医学部保健学科

参加者:中高校生23人、保護者2人、理系の会社訪問見学を受け入れる企業人1名

  【 講演会風景 】【 アンケート結果 】

講演1:講師 小島知子先生(熊本大学大学院自然科学研究科 准教授)

テーマ:ミクロの世界で大きな謎に挑む

       ―地球温暖化から原始太陽系まで―    【 講演内容 】

講演2:講師 前田ひとみ先生(熊本大学大学院生命科学研究科 教授)

テーマ:看護パワーを活かす

       ―感染症を予防する―          【 講演内容 】

講演3:講師 中島雅美先生(九州中央リハビリテーション学院理学療法学科長)

テーマ:理学療法士が活躍する社会

       ―リハビリが人生を楽しくする―     【 講演内容 】

 

中高校生と保護者からの質問や意見

質問:看護とリハビリの違いは何ですか?

回答:リハビリは一度獲得していた身体の運動機能や能力が障害されたとき、こころと身体を再び元に戻す働きかけをしています。そのために身体、運動、能力、人権、経済を人として再び育て、社会的適応を促すことを目的としています。看護は療養上の世話と診療の補助行為をとおして、人々の生活を健康という側面から支援し、社会的の自立を促すことを目的としています。今日では、チーム医療が推進されているので、患者を中心に医師、薬剤師、看護師、理学療法士、栄養士などがカンファレンスで話し合い、それぞれの立場から患者の健康の回復と自立に向けて支援する取り組みがなされています。

 

質問:大学院の自然科学系と生命科学系の違いは何ですか?就職先はどのようなものがありますか?

回答:「自然科学系」「生命科学系」という言い方は熊本大学大学院での組織名称のことで、大学によって組織の名称や分類は異なります。

熊本大学の自然科学系の大学院では、理学(生物学、物理学、数学、地球科学など)の学問を深めて研究を行っています。就職先は、理系関係の企業の社員や大学の先生、公務員などがあります。生命科学系の大学院では、医学、薬学、保健学(看護学、診療放射線科学、臨床検査科学)が統合され一緒になった教育組織です。就職先は、医師、薬剤師、看護師などとして病院や老健施設、保健所など多くの医療関係の機関が多いです。

 

中高校生の感想

・理系に進むか、文系に進むか迷っていたが、理系に進みたいと思うようになった。

・数学が苦手で、理系は無理かなと思っていたけど、今日から頑張りたい。

・なんとなく思っていた理学療法士に、明確になりたいと思うようになった。

・子どものころから看護師になりたいと思っていたことが固まった。

・数学が苦手で理系を諦めかけていたけど、頑張ればできそうな気がしてきた。

・理系は面白いと思ったし、視野が広がって楽しかった。

 

社会人からの助言

・理系は苦手と最初から思わず、数学でも“数Ⅲまで学ぶぞ”という気持ちで学べば、意外と分かってくるし、面白くなってくる。自分は子どものころから物を作るのが好きで、物を作ると楽しかった。だから今は会社でレンズを作っている。自分が好きなものを見つけられたらいいかなと思う。

 

最後に

3人の講師の方々から「頑張って、夢を持って、好きなことに挑戦」という言葉のエールに、中高校生の皆さんは、「理系に進む」という意思を強くしたようでした。中高校生の皆さんの瞳が輝いて講演会が終わりました。(皆さんに感謝!)