集中講義の案内

2017年度

期間:2017年6月12日~16日 講師:本多正平氏 (東北大学 准教授) 科目名:「数理科学特別講義F」 (学部生向け1単位) 題目:リッチ曲率に関わるリーマン幾何と測度付き距離空間 場所:旧自然科学研究棟3階 DC301 講義の概要:リーマン幾何の基礎から初めて,最近発展が著しいリッチ曲率に関わる測度付き 距離空間の内容をできるだけ多く解説する.

期間:2017年8月7日~10日 講師:庵原謙治氏 (リヨン大学 教授) 科目名:「数学特別講義 A5」 (大学院生向け2単位) 題目:「Temperley-Lieb代数とその周辺」 場所:旧自然科学研究棟2階 DC201 講義の概要:半単純代数の構造等の基礎的な話を簡単に説明した後, Temperley-Lieb 代数の構造及びその表現論について説明する. また,Temperley-Lieb 代数と Virasoro 代数の間に存在しそうな 隠れた関係について,観察した結果の報告を少しする予定である. 予備知識としては,線形代数をしっかり勉強していれば十分.

期間:2017年10月23日~27日 講師:石毛 和弘氏 (東北大学 教授 理学研究科数学専攻) 科目名:「数理科学特別講義G」 (大学院「数学特別講義A3」) 題目:「半線形熱方程式の可解性について」 場所:旧自然科学研究棟3階 DC301 講義の概要:非線形放物型方程式の正値解の可解性に関する必要条件及び十分条件を、 川上竜樹氏 (龍谷大)、藤嶋陽平氏 (静岡大)、Mikołaj Sierżęga 氏(ワルシャワ大) 、 佐藤龍一氏 (東北大)、比佐幸太郎氏 (東北大院生) らと行った一連の共同研究に基づいて考察する。 これら一連の考察によって正値解が存在するための初期関数の最も強い特異性を同定し、 また、解の存在時間に関する最適評価、解の爆発の速さ等について触れる。

期間:2017年12月4日~8日 講師:大橋久範氏 (東京理科大学 講師) 科目名:「数理科学特別講義E」 題目:代数曲線と代数曲面の自己同型群 場所:旧自然科学研究棟3階 DC301 講義の概要:複素数体上定義された非特異な射影多様体の自己同型群に関するいくつかのトピックを紹介し、具体例と抽象論からその豊かさを垣間見るというのがこの講義の目標です。代数曲線の自己同型群の分類(種数が小さいとき)、K3曲面のトレリ型定理(Piatetskii-Shapiro--Shafarevichの証明)、symplectic自己同型群とMathieu群の関係、エンリケス曲面の場合、といったトピックについて解説します。(代数幾何や群論の初歩的な内容については各自準備しておいてください。)