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研究会  第20回超イオン導電体物性研究会 (第68回固体イオニクス研究会)

日時: 2017年7月1日(土)~2日(日)
場所: くまもと県民交流館パレア(熊本市中央区手取本町8番9号, 10F)
詳細:
http://crocus.sci.kumamoto-u.ac.jp/physics/ionics/SSIBussei2017Home.html
講演会  日時: 2016年9月29日(木) 16:30~
場所: 理学部1・2号館 C122講義室
講師: 稲熊 宜之 教授 (学習院大学・理学部)
題目: 機能性酸化物にみる化学結合と構造および物性との関係-ペロブスカイト関連化合物を例として

講演要旨:
 現在、酸化物を中心に機能性化合物の探索・合成に取り組んでいるが、高度な材質設計指針を得るためには、化合物の構造や機能発現について化学結合の観点から理解を深めることが必要だと考えている。本講演では、これまで研究を行ってきたペロブスカイト型構造をもつリチウムイオン伝導性酸化物やペロブスカイト関連構造であるリチウムナイオベート型構造をもつ極性酸化物を例にとり、それらの化学結合と構造および物性の関係について議論する。

※ 本講演会は次の2つのプロジェクトゼミナールの講演会を兼ねています。
   ◎ 物理学ゼミナール
   ◎ 自然界の構造・組織と物理ゼミナール 
講演会  日時: 2014年10月22日(水) 16:10~
場所: 理学部1・2号館 C122講義室
講師: 高橋東之 教授 (茨城大学大学院理工学研究科)
題目: 超イオン伝導ガラスの構造

講演要旨:
 室温で液体に匹敵する高いイオン伝導性を示すガラスが数多く報告されており、これらは超イオン伝導ガラスと呼ばれ、基礎的ならびに応用的見地から興味を持たれています。この講演ではAgIを構成成分として含む超イオン伝導ガラスに着目し、構造とイオン伝導性との相関に関する研究について紹介します。はじめにガラスとは何かについて簡単に説明した後、ガラス構造の回折測定法、解析法を概説し、これらの手法をもとに超イオン伝導ガラスの構造的特徴について得られた結果をお話しする予定です。

※ 本講演会は次の2つのプロジェクトゼミナールの講演会を兼ねています。
   ◎ 物理学ゼミナール
   ◎ 自然界の構造・組織と物理ゼミナール
 
 討論会 

第39回固体イオニクス討論会

日時: 2013年11月20日(水)~22日(金)
場所: くまもと県民交流館パレア(熊本市)
世話人代表: 安仁屋 勝 (熊本大学大学院自然科学研究科)
詳細: http://www.sci.kumamoto-u.ac.jp/ssij39/index.html
 

講演会  日時: 2013年2月20日(水) 16:10~
場所: 理学部1・2号館 C226講義室
講師:  春山 修身  教授
     (東京理科大学・理工学部・物理学科)
題目: バルク金属ガラス中の高温緩和と低温緩和の静的測定

講演要旨:
 ガラス転移と過冷却液体領域を有するバルク金属ガラスの出現により、金属ガラス中の構造緩和現象が定量的に議論できる様になった。ガラス転移を有しないアモルファス金属に於いても、概ね結晶化温度付近から150 K以下程度の領域までの静的構造緩和過程として、TSRO(Topological short range ordering)過程、CSRO(Chemical short range ordering)過程と呼ばれる緩和が知られていた。前者は、アモルファス構造が不可逆的に、後者は可逆的に変化する特徴を有する。これらの現象はバルク金属ガラスでも共通して見られ、TSRO過程はα緩和に、CSRO過程は一部のβ緩和に対応していると思われる。今回は、バルク金属ガラス中の構造緩和現象と、TSRO過程・CSRO過程の関連性を静的測定の観点から議論する。

※ 本講演会は次の2つのプロジェクトゼミナールの講演会を兼ねています。
   ◎ 物理学ゼミナール
   ◎ 自然界の構造・組織と物理ゼミナール
 
 国際シンポジウム International Symposium on Advanced Materials Having Multi-Degrees-of-Freedom (ISAMMDoF)
1-2 November 2012
100th Anniversary Memorial Hall, Kumamoto University, Kumamoto, Japan
Webpage: http://pltop.shocomarec.kumamoto-u.ac.jp/ISAMMDoF/ 
講演会  日時: 2012年1月23日(月) 16:10~
場所: 理学部1・2号館 C226講義室
講師: 嶋川 晃一  先生  (岐阜大学名誉教授)
題目: アモルファス半導体のトピックス

講演要旨: アモルファス半導体のトピックスとして、次の2つの研究を紹介する。
1)相変化カルコゲナイドガラス(GST)の結晶化:Avrami 理論再訪
 ガラスの結晶化に対する伝統的(古典的)理論の基本構成とその問題点を相変化材料の中心であるGe2Sb2Te5 (GSTと呼んでいる) (DVD, PRAMで実用化)の最近の実験データを用いて検証する。
2)ナノスケール半導体、金属のTHz伝導
 ナノシリコン、ナノGST(金属状態)などの物質では、THz 領域の複素伝導度が、Drude 理論(free carrier の振る舞いを良く説明する)と全く合わないことが知られている。理論と実験の様子を紹介するとともに、nano-grainが電子輸送を支配していることを示す。

※ 本講演会は次の2つのプロジェクトゼミナールの講演会を兼ねています。
  ◎ 物理学ゼミナール
  ◎ 自然界の構造・組織と物理ゼミナール
 講演会 日時: 2011年11月22日(火) 16:10~
場所: 理学部1・2号館 C226講義室
講師:  Prof. Aswini Ghosh
      (Indian Association for the Cultivation of Science, Kolkata, India)
      (日本学術振興会 外国人招聘研究者)
題目: Ion Dynamics and Relaxation in Glasses and Nanocomposites

講演要旨:
In this lecture I shall present dynamics of charge carriers (ions) and relaxation in ionic glasses and nanocomposites. I shall present conductivity spectra of these materials and analysis of these spectra using linear response theory. I shall also present results of structural investigations using FTIR and electron microscopy and correlate them with ion dynamics and relaxation. I shall also present charge carrier dynamics in nanowires embedded in glassy matrix using electrochemical techniques.

※ 協力:山田康治 教授 (日本大学生産工学部応用分子化学科)
※ 本講演会は次の2つのプロジェクトゼミナールの講演会を兼ねています。
   ◎ 物理学ゼミナール
   ◎ 自然界の構造・組織と物理ゼミナール
講演会  日時: 2011年9月29日(木) 16:10~
場所: 理学部1・2号館 C226講義室
講師: 臼杵 毅  教授 (山形大学・理学部・物質生命化学科)
題目: 分子性液体およびネットワークガラス形成系の構造モデリング

講演要旨:
 液体やガラスのように「構造が不規則な物質」の様々な特性は、不規則な構造そのものよりも、むしろ不規則さの中に存在する「規則性」が重要なカギを握っていると考える。構造不規則物質の基礎研究が結晶物質と比較して格段に遅れている理由は、この「規則性」を実験的に正確に捉えること、あるいは実験データからそれらの情報を引き出すことが難しく、基礎データの蓄積が整っていないことが挙げられる。本講演では、分子性液体及びネットワークガラス形成系をターゲットとして行った高精度回折実験、およびそれらを用いた三次元構造モデリングの結果について紹介し、構造不規則物質中に存在する「規則性」について議論を進めていきたい。

※ 本講演会は次の2つのプロジェクトゼミナールの講演会を兼ねています。
   ◎ 物理学ゼミナール
   ◎ 自然界の構造・組織と物理ゼミナール
プロジェクト・ゼミナール講演会  日時: 2011年7月29日(金) 修士論文発表会終了後
場所: 理学部 3号館  D201講義室

1) 発表者: 貞国 治人
  タイトル:イオン導電体の弾性定数とAnderson-Grüneisenパラメータ

2) 発表者: 池田 祥典
  タイトル:イオン導電体の力学的性質と非線形分極特性の関係

共同開催: 自然界の構造・組織と物理ゼミナール
        物理学ゼミナール
 修士論文発表会 専攻等:理学専攻物理科学コース
氏名:  サハラ
論文題目: Theoretical Studies on Mechanical Properties of Polymeric
       Materials and Liquid Silver Chalcogenides
日時:  2011年7月29日(金) 13:00-
場所:  理学部 3号館  D201講義室 
講演会  日時: 2010年7月15日(木) 16:10~
場所: 理学部1・2号館 C226講義室
講師: Prof. Masao Matsuoka (Inst.Physics, Univ. Sao Paulo, Brazil)
題目: Brazil, Japan, and the University of Sao Paulo

講演要旨:
 In 2008, the centenary of Japanese immigration to Brazil was cerebrated in Japan and Brazil. Brazil has the largest population of Japanese descent (Nikkei) of about 1.6 million people, which corresponds to 0.8% of the total population of Brazil. The Japanese community is so expressive that the University of Sao Paulo (USP), for example, has a relationship with Japan and Nikkei students equivalent to 14% of a total of 88 thousand students. In the seminar, I will present firstly, the Japan-Brazil relations and the actual situations of Brazil and USP. Next, the present status and future prospects of our thin-film research in USP will be reported.

※ 本講演会は次の2つのプロジェクトゼミナールの講演会を兼ねています。
   ◎ 物理学ゼミナール
   ◎ 自然界の構造・組織と物理ゼミナール  
講演会  日時: 2009年11月10日(火) 16:10~
場所: 理学部1号館 C226講義室
講師: 八尾 誠  教授 (京都大学大学院理学研究科)
題目: 室温イオン液体のドメイン構造とダイナミクス
講演要旨:
 食塩など従来から知られているイオン結晶は,1000℃近い高温にならないと融解しないが,近年,室温でも液体状態を保つ塩が次々と合成され,green chemistry等の応用面からも注目されている。しかし,その物性については未解明である。本講演では,室温イオン液体のバルクとしてのダイナミクスは,極性-非極性の双連結ドメイン構造を反映して非Newton流体として振る舞うこと,一方,表面張力波については理想的なNewton流体であることを実験事実に基づいて示し,両者がどのように矛盾なく説明できるかについて議論する。

※ 本講演会は理学特別講義 B 12の一部です。受講者は講演会にも出席してください。

※ 本講演会は次の2つのプロジェクトゼミナールの講演会を兼ねています。
   ◎ 物理学ゼミナール
   ◎ 自然界の構造・組織と物理ゼミナール 
国際会議  The 3rd International Conference on Physics of Solid State Ionics (ICPSSI-3)
25-28 October 2009, Kumamoto University
第3回固体イオニクスの物理国際会議
URL:http://crocus.sci.kumamoto-u.ac.jp/physics/ionics/ICPSSI-3.htm 

Proceedings: Open access
Journal of the Physical Society of Japan, Vol. 79 (2010), Supplement A
学会  日本物理学会2009年秋季大会
2009年9月25日(金)~28日(月)、熊本大学

講演会 

日時: 2009年3月16日(月) 16:30~
場所: 理学部1・2号館 C226講義室
講師: 臼杵 毅  教授  (山形大学 理学部 物質生命化学科)
題目: なぜガラス中をイオンが高速に動けるのか?
講演要旨:
 常温において高いイオン伝導性を有するガラスは、液漏れのない完全固体電池や燃料電池など、多方面での利用可能性を秘めた材料の一つとして着目されている。基礎物性物理学的にも、なぜ構造が不規則なガラス系において高イオン伝導性が生じるのか非常に興味深い。本講演では、貴金属ハライド添加カルコゲナイドガラス系に着目し、輸送特性や可動イオン周囲の環境構造およびガラスネットワーク構造に対する詳細な構造解析結果を示し、構造不規則系における高イオン伝導性発現の謎について議論を進めていきたい。

※ 本講演会は次の2つのプロジェクトゼミナールの講演会を兼ねています。
   ◎ 物理学ゼミナール
   ◎ 自然界の構造・組織と物理ゼミナール

※ 本講演会は5大学間交流協定に基づく活動の一部です。

講演会

日時: 2008年9月30日(火) 16:10~
場所: 理学部1号館 C330講義室
講師: 武田 信一  教授 (九州大学 大学院理学研究院)
題目: 貴金属ハロゲン化物溶融塩における陽イオン配位と動的性質
講演要旨:
 銀や銅などの貴金属ハロゲン化物はイオン結晶として分類されるが、AgIやCuIなどイオン性に加えて共有性を有する物質ではある温度以上の高温固体で陽イオンが自由に動き回るような、高速イオン導電状態に転移することが知られている。このような物質の溶融状態ではアルカリーハロゲン化物とは異なり超音波吸収の値は、融点直上では大きな値を示すものの、温度の上昇と共に減少し、高温では一定値になる様な温度依存性を示す。これらの溶融状態におけるイオン配位の詳細を調べるために高エネルギーX線及び中性子線散乱を用いた精密な構造測定を行い、RMC法による解析を行ってきた。このような液体中では線上の陽イオン同士の相関を持った結果を得ている。高温固体中における協調的な陽イオンの運動と液体中でのイオン配位及び超音波吸収との関連について述べる。また結合性の異なる溶融塩混合系では融解後、超音波吸収の温度依存性が極大値を示すような特異な温度変化を示す事や、混合系におけるイオン配位や音波吸収との関連について最近の解析について述べる。

※ 本講演会は理学特別講義 A 12の一部です。受講者は講演会にも出席してください。

※ 本講演会は次の2つのプロジェクトゼミナールの講演会を兼ねています。
   ◎ 物理学ゼミナール
   ◎ 自然界の構造・組織と物理ゼミナール
国際シンポジウム The Kumamoto International Symposium on Recent Advancement of Physics and Chemistry of New Materials
14 September 2008
The 100th Anniversary Memorial Hall, Kumamoto University
   Program

国際会議

The 2nd International Conference on Physics of Solid State Ionics
16-19 December 2007, Tokyo Institute of Technology

http://thermo.msl.titech.ac.jp/ICPSSI/

国際シンポジウム

International Mini Symposium on Physics of Ion Transport in Disordered Systems
(Kumamoto University, Kumamoto 13 December 2007)
熊本大学拠点形成B(極限環境下での凝縮系物質のナノ構造・組織の精密測定とマクロな挙動)

日時:    2007年12月13日(木) 14:30~
場所:    理学部1•2号館3階 C 122 講義室        Program

講演会

日時: 2007年10月18日(木) 16:10~
場所: 理学部1•2号館3階 C329講義室
講師: 河村 純一  教授 (東北大学 多元物質科学研究所)
題目: ナノ構造体のイオン伝導とパーコレーション
講演要旨:
 近年、リチウム電池や燃料電池材料において、ナノ複合体を用いることで数桁に及ぶイオン伝導度向上が報告されている。一方で、これらの複合体とイオン伝導性ガラスとの類似性・相違性が話題となっている。特に、複合体においてはパーコレーション臨界の存在が明瞭に現れるのに対し、イオン伝導性ガラスにおいてはナノメートルオーダーの不均一構造が存在するにも関わらず、パーコレーション臨界は見られない。本講演では、複合体のイオン伝導度に関する理論的アプローチを概説し、有効媒質近似の有効性とその限界、界面層のサイズ効果について述べる。

※ 本講演会は次の2つのプロジェクトゼミナールの講演会を兼ねています。
   ◎ 物理学ゼミナール
   ◎ 自然界の構造・組織と物理ゼミナール
講演会

日時: 2007720日(金) 13:30
場所: 理学部3号館2階 321講義室

講師: 小島 誠治  教授 (筑波大学 数理物質科学研究科)
題目: ガラス形成物質のテラヘルツダイナミクス
講演要旨:
 超短パルスレーザーによるテラヘルツ波の放射技術、並びにその検出技術の進歩により、電磁波と光の境界領域にあるテラヘルツ帯の時系列分光法(THz-TDS )が開発され、複素誘電率の実部と虚部の同時測定が可能になった。一方、液体が過冷却液体状態を経てガラス状態へと転移する液体・ガラス転移は古くから知られている現象であるが、そのダイナミクスはよく理解されていなかった。1990年代のモード結合理論の適用を契機に研究が発展したが、サブテラヘルツ以上の高い周波数領域における速い緩和過程やボソンピークの実験が不十分であった。講演では低分子液体や酸化物ガラスについてTHz-TDSや低振動数ラマン散乱により調べたテラヘルツ領域のダイナミクスを中心にガラス転移やガラスの物性研究を紹介する。

 本講演会は理学特別講義 A V の一部です。受講者は講演会にも出席してください。
 本講演会は次の2つのプロジェクトゼミナールの講演会を兼ねています。
   ◎ 物理学ゼミナール
   ◎ 自然界の構造・組織と物理ゼミナール

国際シンポジウム  自然界の物質研究、その最先端
日時: 2006年7月30日
場所: 熊本大学工学部百周年記念館
主催: 熊本大学拠点形成グループ     プログラム 

講演会

日時: 2006年6月27日(火) 16:10~
場所: 熊本大学理学部1-2号館2階 大講義室 (C226室)
講師: 阿竹 徹 教授 (東京工業大学 応用セラミックス研究所)
題目: 熱・温度計測と物性科学
講演要旨:
 熱と温度の基礎概念より始め,温度目盛の定義と実現方法を説明し,熱・温度計測の現状と問題点を指摘して熱測定技法の基本と最近の発展について紹介する。次に構造と物性の相関,とりわけ相転移現象を明らかにする研究について熱力学的立場から説明し,物性科学における熱測定の重要性を指摘する。さらに以下に挙げる最近の研究例のいくつかを紹介する。誘電体結晶における逐次相転移現象と格子振動,強弾性体結晶における巨大粒度効果,有機金属錯体ナノポアへの分子吸蔵現象,過冷却液体のガラス転移現象および熱容量分光法など。

※ 本講演会は理学特別講義 A VIII の一部です。受講者は講演会にも出席してください。
※ 本講演会は次の2つのプロジェクトゼミナールの講演会も兼ねています。
   ◎ 物理学ゼミナール
   ◎ 自然界の構造・組織と物理ゼミナール(拠点形成B)

講演会

日時: 2006年3月2日(木)  16:10~
場所: 理学部2号館2階 中講義室
講師: 伊丹 俊夫 氏 (北海道大学大学院理学研究科)
題目: 液体合金における揺らぎと化学結合形成
講演要旨:
 共晶系液体合金の共晶点近傍の均一液相には共晶凝固の前駆現象が微視的スケールで発生している。“化合物半導体系”,“深い共晶系”,“複数の共晶点を持つ共晶系”の均一液相の電気抵抗測定を精密に実施し,共晶組成付近で電気抵抗の温度係数の異常を見出した。この異常から有効媒質近似により揺らぎの体積分率の評価を実施している。また,Li-Tl液体合金ではLiの添加とともに当初LiからTlへ移動した電荷が 50 at.% Liを超えると逆にTlからLiへ移動する電荷の逆供与が起こることを見出している。この逆転には共有結合からイオン結合への化学結合の交替が関与している。水銀―アルカリ系では溶媒和,化合物形成,濃度揺らぎ,溶媒和という構造交替がアルカリ濃度の増加とともに起こっている。これらについて紹介し議論する。

※ 本講演会は次の2つのプロジェクトゼミナールの一環として行われる。
    物理学ゼミナール
    自然界の構造・組織と物理ゼミナール(拠点形成B)
シンポジウム  熊本大学拠点形成シンポジウム「極限環境下での凝縮系物質の原子レベル構造とマクロな挙動」
2006年1月11日(水)~12日(木)       ポスター
熊本大学工学部100年記念館

拠点紹介記事: 自然研究科だより No.1 (2006.12), p.3

講演会

日時: 2004年11月10日(水) 16:30~
場所: 理学部 物理講義室(2階 202室)
講師: 河村 純一 (東北大学多元物質科学研究所 教授)
題目: 全固体マイクロ電池への夢
講演要旨:
 最近の情報機器の超小型化により、半導体チップと一体化できるようなマイクロ電池が要求されています。そこで、様々な薄膜技術を用いてリチウム電池や燃料電池を数ミリ角程度の微小な空間に作成する方法が研究されています。そのカギになるのが、固体の中をイオンが動く物質、いわゆる超イオン導電体です。講演では、これらの固体マイクロ電池に関する研究の現状と今後の展望について一般向けに紹介します。

講演会

日時: 2004年7月27日(火) 16:10~
場所: 自然科学研究科 2階ゼミナール室
講師: 若村国夫 (岡山理科大学理学部、教授)
題目: なぜ特定の物質でイオン・プロトンが動き易いのか?
講演要旨:
 銀や銅の重いイオンや水素イオンが動きやすい、いわゆる高イオン伝導は特定の物質でのみ見られる。この原因を電子状態、結晶構造、構成原子質量などに求め、イオン間力と直結する振動モードの振る舞いを手がかりに、イオン伝導が始まるきっかけに対するモデルを提案して幾つかの特徴的現象を説明する。

講演会

日時: 2003年11月11日(火) 16:10
場所: 理学部 物理講義室 (2階 202室)
講師: Prof. François Henn (Laboratoire de Physico-Chimie de la Matière Condensée, Université Montpellier-II, France)
題目: Alkali-Metal Dynamics in Oxide Materials
講演要旨:
 It will be shown how the combination of Dielectric Relaxation Spectroscopies (complex impedance and thermally stimulated currents) and of computational calculations techniques allow us to characterise the alkali-metal cations dynamics in nano porous systems as zeolites. The effects of adsorbed water molecules will also be presented. Finally, a comparison with the alkali metal behavior in non porous systems as silicate or borate glasses will be discussed through a simple analytical model based on electronegativity and chemical hardness concepts.

国際会議

 
The 1st International Discussion Meeting on Superionic Conductor Physics
10-14 September 2003, Doshisha Iniversity      Poster
 

研究会

会合名: 第7回超イオン導電体物性研究会
主催:  イオン輸送研究会
時期:  2003年5月30日(金)-31日(土)
場所:  熊本大学くすのき会館
連絡先: 〒860-8555 熊本市黒髪2-39-1
熊本大学・理学部・物理科学科
安仁屋 勝
http://crocus.sci.kumamoto-u.ac.jp/physics/ion7.html

講演会

日時: 2003年5月14日(水) 16:30~
場所: 理学部 物理講義室 (2階 202室)
講師: 片山信一 (北陸先端科学技術大学院大学 材料科学研究科、教授)
題目:  半導体ヘテロ構造2次元電子系の光学的性質の諸問題
講演要旨:
 本セミナーでは、半導体量子井戸、単一ヘテロ接合など電子閉じ込め構造に現れる準2次元電子系の光学的性質を紹介する。はじめにδドープAlGaAs/GaAs単一へテロ構造における集団的電子サブバンド間励起による共鳴光散乱スペクトルの実験とその理論的解析を紹介する。次に表面周期ゲートをもつ単一ヘテロ接合内の2次元電子系に現れると期待できる特異な電子密度プロファイルのセルフコンシステントな計算結果を述べる。最後に、高密度光励起2次元電子—正孔系の基底状態、とくにタイプII AlAs/GaAs量子井戸における2次元電子ー正孔液体の出現の可能性を論ずる。
講演会  日時: 2002年11月6日(水) 16:30 ~
場所: 自然科学研究科 新棟7階 セミナー室
講師: 田中啓司 (北海道大学・大学院工学研究科 教授)
題目: ナノ構造カルコゲナイドガラス
講演要旨:
 最近,世界中で「ナノ」が流行り言葉であるが,その中で「ナノガラス」も大きなプロジェクトとして取り上げられている.プロジェクトの大部分は酸化物ガラスについてであるが,カルコゲナイドガラスも面白いナノ物性を示す.ここでは二つのトピックスについてふれる.一つは,いくつかの物性のスケール依存性.もう一つは,走査プローブ顕微鏡による表面加工と超高密度メモリーに関する基礎研究である.
 
 講演会 日時: 2001年12月13日(木) 16:10~
場所: 自然科学研究科 2階ゼミナール室
講師: Prof. Guo-qing Gu (Coll.Inf.Sci.Tech.,East China Normal Univ., China)
題目: Transformation Field Method and its Applications to Nonlinear Composite Media

Abstract:
Transformation field method is explained in detail. The method has the advantage of avoiding the complications due to matching boundary conditions at the interface of the constituents in a composite medium. The formalism is presented for calculating dielectric constants, viscosities, and photonic band structures of composite media. The possibility of applying it to investigate the nonlinear conductivity of composite medium is studied as well.
 講演会 日時: 2001年7月23日(月) 16:10~
場所: 自然科学研究科 2階ゼミナール室
講師: Prof. Moises Silbert (Sch.Chem.Sci., Univ.East Anglia, UK)
題目: Structure and Dynamics of Metal Halide Melts

Abstract:
 The arrangement of ions and transport properties in an archetypal “simple” molten salt, like NaCl near the triple point, is compared and contrasted with the same properties of an “atypical” molten salt, like AgI. The structure and dynamics of molten AgCl, as well as the role of the induced polarizability in characterizing its properties, is also considered and the results of computer simulations are presented.
 講演会 日時: 2000年7月5日(水) 16:30 ~
場所: 自然科学研究科 2階 会議室
講師: 服部武志  (東北大学・科学計測研究所・教授)
題目:  ホールバーニング分光による固体内イオンダイナミクスの研究
講演要旨:
 超イオン導電体に光学中心として希土類イオンをドープし、そのホールバーニングを調べている。β”-アルミナやペロブスカイト型プロトン伝導体(例えば、SrZrO3:Y等)において、局所構造変化によるホールを観測し、局所構造変化は、伝導イオンの運動により引き起こされていることを結論した。ホールの熱回復過程を調べることで、伝導パスに沿ったポテンシャルバリヤーを求め、このポテンシャルバリヤーを使って、イオン伝導機構を議論する。
 講演会 日時: 2000年1月6日(木) 13:30~
場所: 自然科学研究科 2階ゼミナール室
講師: Dr. Philip S. Salmon (Dept.Physics, Univ.Bath, UK)
題目: Structure of Liquid and GlassyMaterials: Experimental versus Theoretical Results

 P.S.Salmon 博士は液体及びガラスの中性子散乱による静的・動的構造の研究で活躍されている英国の若手研究者です。講演では、液体及びガラスの構造研究のトピックスや、実験と理論的結果との比較などを中心に紹介して頂きます。
 講演会 日時: 1999年10月13日(水) 16:30~
場所: 自然科学研究科 2階 会議室
講師: 佐久間 隆  (茨城大学理学部 教授)
題目:  超イオン導電体における乱れと散漫散乱
講演要旨:
 超イオン導電体は、大きな原子熱振動と拡散イオンの無秩序分布を構造の乱れとしてもつ。この乱れのため、回折パターンには、特異な散漫散乱が生ずる。原子の熱振動の相関効果が、散漫散乱の振動的な振る舞いに関係していることを明らかにするとともに、この効果が一般の結晶性物質、非晶質物質にも現れていることを示す。
 講演会 日時: 1999年7月9日(金) 16:00~
場所: 自然科学研究科棟 2階ゼミナール室
講師: 小林迪助  (新潟大学理学部 教授)
題目: p-d混成と超イオン性
講演要旨:
 超イオン導電体は格子イオンと可動イオンとから構成され、広い意味のイオン結晶である。この物質の研究は、可動イオンの示す動的挙動とその構造の解明にあてられてきたことは歴史の示すとおりである。
 しかしながら近年、1)銀ハライドとアルカリハライドの違いはなにか、2)フォノンの分散曲線に現れる銀ハライドの特異性、3)4重極能率の対象性を持つ貴金属イオンのd電子の電荷分布が他の物性に及ぼす効果、等々超イオン性の発現機構に関する研究に関心が寄せられてもいる。
 講演では、AgIのような超イオン導電体に対して、格子イオンのp電子と可動イオンのd電子の相関を考慮した電子論に基づいた超イオン性の発現機構や、貴金属ハライドの電子構造を調べることによってp-d混成の強さを評価したこと、及び輸送現象の一つである電子イオンクロス伝導度についてお話しする。
 講演会 日時: 1998年10月28日(水) 16:30~18:00
場所: 自然科学研究科棟 2階 会議室
講師: 中村義男  (北海道大学理学部 教授)
題目: 液体・ガラス中の微視的構造と不均一性
講演要旨:
 液体やガラスは均一であるように見えるが、微視的にみると局所的な構造や不均一性が存在している。とくに異質な結合性をもつ物質を混合した溶液では相分離や化合物形成の傾向が顕著である。金属―アンモニア溶液などのいくつかの具体的な系を取り上げて、それらの系の特徴を紹介する。