氏 名 | 菊池 茂(KIKUCHI Shigeru) |
職 名 | 助手 |
研 究 紹 介 | |
研究テーマ | |
・ | アズレンと電子供与性基の組み合わせによる安定カルボカチオンの合成 | ・ | アズレンの分極特性を利用した高度に分極したπ電子化合物の合成と物性 |
研究内容 | |
・ | アズレンはナフタレンの構造異性体にあたる炭化水素化合物であり、七員環と五員環が縮環した特異な構造を有している。このため分極構造の寄与による双極子モーメントを有しており、1-アズレニル基は高い電子供与性を示す。この性質を利用して通常不安定とされるカルボカチオンの安定化に成功し、電子供与性基と組み合わせることでpKR+値24.3を有する世界で最も安定なメチルカチオンの合成に成功している。 | ・ | 高い電子供与性基である1-アズレニル基と高い電子求引性を有するシアノ基や酸素原子を組み合わせることで、高度に分極したπ電子系の構築を行っている。 |
研 究 業 績 | |
講演発表(国際会議および国内学会) | |
1) | 木切倉景子, 菊池茂, 今福公明, 伊東俊司, 森田昇, "アズレン環を用いた高度に分極したパイ共役系化合物の合成", 日本化学会九州中国四国支部合同大会, 鹿児島市 (2000.10.) | 2) | 菊池茂, 今福公明, 伊東俊司, 森田昇, "Synthesis and polarized properties of di(1-azulenyl)dicyano-p-quinodimethanes", 2000 nternational Chemical Congress of Pacific Basin Societies, Honolulu, Hawaii (2000.12.) | 3) | 菊池茂, 木切倉景子, 今福公明, 伊東俊司, 森田昇, "2,2'-{1,3-アズレンジイルビス[(1-アズレニル)メチリデン(2,5-シクロヘキサジエン-4,1-ジイリデン)]}ビスプロパンジニトリル類の合成と分極特性", 日本化学会, 神戸市 (2001.3.) |