高宗　和史

氏　名	高宗　和史（TAKAMUNE Kazufumi）
職　名	助教授

研　究　紹　介
研究テーマ
・	生殖細胞分化機構について
研究内容
・	生殖細胞の分化メカニズム解明を目標に、無尾両生類アフリカツメガエル（Xenopus laevis）を実験材料として、次のことを行っています。多細胞生物の身体を構成する細胞は、体細胞と次世代を担う生殖細胞に大別することができます。雌雄生殖細胞（卵子と精子）が受精（細胞融合）することにより新しい個体が発生を開始するのですが、この時染色体の倍加が起きないように生殖細胞形成時に染色体数を半減させる減数分裂が起きます。この生殖細胞に特有の減数分裂の開始がどの様な調節機構により起こるのかを明らかにするため、減数分裂開始前後で発現調節を受ける遺伝子の検索を行いました。その結果、雌雄両生殖細胞で発現する新規の遺伝子Xtrを得ることに成功しました。この遺伝子は、雄性生殖細胞形成過程において減数分裂期へ移行する能力を獲得したと考えられる細胞でその発現量が増加するという特徴を持っていました。現在は、この遺伝子産物の機能解析を主に行っています。また、この遺伝子の発現調節機構の解明を通して、体細胞分裂から減数分裂への変換メカニズムに迫りたいと考えています。

研　究　業　績
研究論文
1)	T. Kitano, K. Takamune, Y. Nagahama and S.-I. Abe, "Aromatase inhibitor and 17a-methyltestosterone causesex-reversal from genetical females to phenotypic males and suppression ofP450 aromatase (P450arom) gene expression in Japanese flounder(Paralichthys olivaceus)", Mol. Reprod. Dev., 56, pp.1-5 (2000)
2)	北野健、山本栄一、高宗和史、安部眞一, "アロマターゼmRNAの検出によるヒラメ人工種苗の早期性判別について", Nippon Suisan Gakkaishi, 66, pp.300-301 (2000)
講演発表(国際会議および国内学会)
1)	日吉真照、箕田康一、久保英夫、杉本康志、片桐千明、高宗和史, "ヒキガエル卵膜部分分解酵素cDNAの単離", 日本発生生物学会, 高知 (2000.5.)