数学は4千年以上の古い歴史を持つが,今なお大きく発展している学問である. 数学の歴史は考え方の歴史でもある. たとえば,古代ギリシアで発見された無理数の持つ本当の意味が19世紀後半に明らかになるまでには,実に2千数百年の年月が必要であった. この講演では,古代の各文明で誕生した数学が今日の数学へと発展してきた歴史を振り返りながら,数学という学問の持つ意味を考えてみたい.
宇宙の広がりを測るという,古今からの好奇心によって幾何学が生まれて来た歴史と,空間の曲率についてお話しします.
ロビー展示:ノーベル賞と数学
多くの生徒が数学を学びますが,その目的はどこにあるのでしょう. 多くの人が数学の美しさに魅せられていますが,その美しさとはどんなものでしょうか. この講義では多くの例を挙げながら,これらの問に答えていきます. さらに,現代社会の中で数学がいかに使われているかについてもお話しする予定です.
あなたはたしざんをよくわかっていますか?
1たす1は2ですか?
借金かける借金は財産ですか?
阿弥陀籤は紐の文化です.従って,一端は紀元前の縄文式文化と繋がっています. しかし,この紐をもう一方の端に向かって辿ることによって,最先端の数学へ到達することができます.
微分は,たしざん・ひきざん・かけざん・わりざんのほんの少し先にある考え方なのですが,それを手に入れるため人類は2000年以上の年月を要しました. 微分によって,ものが変化する様子をつかまえることができるようになり,現代の科学の土台が築かれたのです.
これらの講演の様子は,こちらでご覧頂けます.
自然数のことなんて小学校から習っているので簡単だと思ってはいませんか.
しかし,自然数あるいは整数を主題に緻密な議論を積み上げていくと,思いもかけない事実を知ることができるのです.
自然数の平方根が分数で表されるのは自然数自身が平方数に限ることも分かります.
議論の出発点は古代ギリシア時代から知られているユークリッドの互除法です.
学校で学ぶ数学とは一味違った精緻な論理の世界を体験してみましょう.
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