集中講義の記録

2026年度

期間:2026年11月 9日(月)~11月13日 (金) 講師: 入江 博 氏 (成蹊大学) 科目名:学部:数理科学特別講義G / 大学院:数学特別講義Ⅰ 題目:symplectic多様体のHofer-Zehnder容量とその周辺 場所:以下のとおり

      11月 9日 (月): 4,5限 C226
        10日 (火): 3,4限 C226
        11日 (水): 3、5限 C227
        12日 (木): 3,4限 C226
        13日 (金): 2限 C329

      ※教室は理学部1・2号館のものです。


授業の目的: symplectic構造に関する入門的内容とともに、最近の進展についてトピックを選んで解説を行う。

授業の概要: 多様体のsymplectic構造は、局所的にはDarbouxの定理によって標準的なものと同じであることがわかるが、
その大域的な構造が明らかになってきたのは比較的最近のことである。
1985年のGromovによるnon-squeezing現象の発見以降、非線形解析の進歩や理論物理学からの影響も
相俟って、symplectic多様体の不変量は様々なものが構成されている。
本講義では、symplectic構造の基礎事項とともに大域symplectic不変量の一つであるsymplectic容量、
特に、Hamilton系の周期解を用いて定義されるHofer-Zehnder容量(1990年)について解説する。
時間の関係で解析的な部分の説明は概略となるが、
全体としてsymplectic構造に関する予備知識なしで理解できるようにお話したい。
最終日には、この方面の最近の進展についても述べる予定である。
以下は、取り扱う内容と大まかな予定である。後半は、状況により多少の変更の可能性がある。
1日目:symplecticベクトル空間
2日目:Darbouxの定理とMoserの定理, 有向閉曲面のsymplectic構造の分類
3日目:symplectic容量(特にHofer-Zehnder容量)とGromovのnon-squeezing定理
4日目:Hamilton系の周期解の存在とHofer-Zehnder容量の非自明性
5日目:symplectic容量に関する最近の話題
(symplectic容量のViterbo予想と凸体のMahler予想の関連など)

参考文献:
H. Hofer and E. Zehnder, Symplectic invariants and Hamiltonian dynamics, Birkh\"auser Verlag, Basel (1994)


期間:2026年10月27日(火)~10月30日 (金) 講師: 橋詰雅斗氏(大阪大学) 科目名:学部:数理科学特別講義E / 大学院:数学特別講義G 題目:Trudinger-Moser不等式と関連する関数不等式 場所:以下のとおり

      10月27日(火)3・4限 (13:00開始) 理学部1・2号館C122講義室
      10月28日(水)3・4限 (13:00開始) C227講義室
      10月29日(木)3・4限 (13:00開始) C329講義室
      10月30日(金)2・3限 (10:30開始) C329講義室

また10月26日(月)16:30-17:30 に理学部1・2号館C122講義室で談話会を開催します.
集中講義を受講する上で、その内容の先にある最新の研究に触れることができ、
集中講義の理解を助けることにもなりますので、奮ってご参加ください。

授業の概要: Sobolev型不等式は様々な偏微分方程式の解析に用いられるとともに、
不等式自身の解析においても関数空間が無限次元空間であることに起因する
様々な現象をみることができる。本講義ではまず臨界Sobolev不等式および
関連する不等式を紹介し、その後低次元臨界不等式であるTrudinger-Moser
不等式を紹介する。べき乗型不等式であるSobolev不等式と指数型不等式である
Trudinger-Moser不等式のそれぞれの性質と本質的な違い、
Trudinger-Moser不等式の導出、および関連研究も紹介する。

期間:2026年9月14日(月)~9月17日 (木) 講師: 野原雄一氏(明治大学) 科目名:学部:数理科学特別講義F / 大学院:数学特別講義H 題目:完全可積分系の幾何学 場所:理学部1・2号館C227講義室

      9月14日(月)4・5限 (1.5コマ分)
      9月15日(火)2・3限
      9月16日(水)2・3限
      9月17日(木)2・3限
   
授業の目的: シンプレクティック幾何学の基礎を理解することを目的とする。
また、ミラー対称性における完全可積分系の幾何学的な意義についても学ぶ。
授業の概要: シンプレクティック幾何学は解析力学に由来する幾何学であり、完全可積分系とよばれるクラスの微分方程式が明示的に解ける理由を説明する枠組みを与える。 ミラー対称性とは、シンプレクティック幾何と複素幾何という2つの異なる幾何学の間の双対性で、超弦理論に端を発する。 本講義の前半では、シンプレクティック幾何学の基本的な概念を導入し、完全可積分系の幾何学的な構造を具体例とともに説明する。 後半では、ラグランジュ部分多様体やフレアー理論の初歩を紹介し、完全可積分系がミラー対称性において果たす役割を概観する。