熊本大学理学部理学科物理科学講座

アドミッションポリシー
 物理学は,素粒子,原子などのミクロな世界から宇宙などの超マクロな世界にわたる 様々なスケールの世界を研究対象とし,それらの世界で起きる自然現象に潜んでいる法 則を探す学問です。物理学が生みだした成果は,理学,工学,医学など様々な分野に応 用され,現代の科学技術の基礎になっています。一見当たり前に思える現象に自然界の 本質が隠されていることがあり,“なぜ”という素朴な疑問が新しい発見につながった 例が数多くあります。
 物理科学科は,理論系と実験系の教官で構成され,講義あるいは教官や大学院生との 演習,セミナー,実験を通して,自然現象を観察し,それを分析する能力,さらに踏み 込んで物理的に思考する能力のある人材の育成を目指して教育・研究を行っています。 したがって,次のような資質の人を求めます。
1. 自然現象に興味を持ち,物事を根本的なところから思考できる人
2. 実験装置の作製に興味を持ち,熱意のある人



教育の目標・目的
 物理学は自然認識の根幹をなす学問分野であり,自然科学の中で最もはやく学問体 系を整え,諸科学の規範となってきた。小は素粒子から大は宇宙まで扱い,その途中 には我々の身の周りで起こる自然現象の物理学や物性物理学の世界がある。物理学は 現在,他の科学との相互浸透を進める傍ら,他分野には新しい方法論や応用の沃野を 提供し続けている。
 物理科学科は第五高等学校を主な母体とし,昭和24年に物理学科として設立され た。昭和41年には大学院理学研究科の設置,平成9年には教養部の廃止に伴う移籍 教官を加え,物理科学科として改組された。この間,五高以来の全人教育の伝統を受 け継ぎ,学界,産業界,教育界等に多数の有用な人材を送り出してきた。
 物理学という学問の性格,本学科の経緯,また総合大学の中の一学科という立場を 踏まえ,物理学的知の創造,継承,発展に努める傍ら,知的,道徳的及び応用的能力 を備えた人材を育成することにより,地域と国際社会に貢献することを本学科の教育 目的とする。また,この目的に沿って学生を受け入れる。
 この目的の達成へ向けて以下の目標を掲げる。
1)人文,社会,自然科学の幅広い知識を身につけさせ,豊かな人間性,広い視野, 責任感,創造力,課題探求能力を備えた自立した人材を育成する。また,今後の国際 化社会や情報化社会に対応して,英語力や情報リテラシーなどを身につけさせる。
2)変化が激しい先端技術等にも柔軟に対応でき,大学院進学の基礎も出来るよう, 古典物理学から現代物理学にわたる理論的手法や実験的方法を習熟させ,物理的セン ス・思考法を身につけた研究者,高度専門職業人,教育者等を育成する。
3)教官は上記目的を達成できるよう,研究,教養から大学院までを含む教育,学科 や学部等の運営,社会貢献などの諸活動に熱意,責任,国際的視野をもってあたり, 競争的環境の中で個性ある教育・研究を行う。
Email: arai@sci.kumamoto-u.ac.jp

Last updated: July 2, 2007