藤本 斉 (Hitoshi FUJIMOTO, 1958年生)

研究テーマ

• 大きなπ共役系を持つ有機化合物の電子構造

  有機化合物は、炭素による骨格を基本的に持ち、 結合の仕方の違いやその他の原子と結合することによって、 簡単なものから複雑な化合物まで無限に存在する。 日常生活においては、さまざまなところで利用されており、 それだけいろいろな性質を持つ有機化合物が存在すると言うことでもある。 そのなかで、π共役を持つ有機化合物は、

  • 色を持つ
  • 電気を流しやすい、あるいは、抵抗がゼロ（超伝導）になる
  • 光をだす

  などいろいろと変わった性質を示すものが多い。これらの性質には、 なんらかの形で電子が関わっている。したがって、 物質の中の電子のようすを調べることで、 どの電子がどのようにして物質の持つ性質に関わっているかがわかる。

  
  
• 機能性物質の電子構造と物性
  
  
• 軌道放射光を利用した機能性物質の物性研究

Bibliography

• 2002年
  • M. Sakata, M. Sumimoto, M. Gushima, H. Fujimoto, and S. Matsuzaki, "Pressure induced structural change in PbPc studied by infrared and UV-visible spectroscopy and theoretical calculation", Solid State Commun., 121, 363-366 (2002). Abstract
  • S. Sakaki, M. Sumimoto, M. Fukuhara, M. Sugimoto, H. Fujimoto, and S. Matsuzaki, "Why Does the Rhodium-Catalyzed Hydrosilylation of Alkenes Take Place through a Modified Chalk-Harrod Mechanism? A Theoretical Study", Organometallics, 21, 3788-3802 (2002).
  • T. Okajima, H. Fujimoto, M. Sumimoto, T. Araki, E. Ito, H. Ishii, Y. Ouchi, and K. Seki, "Soft X-ray absorption spectra of lithium phthalocyanine radical", Surface Review and Letters,9, 441-446 (2002).
• 2000年
  • T. Kimura, M. Sumimoto, S. Sakaki, H. Fujimoto, Y. Hashimoto, and S. Matsuzaki, "Electronic structure of lithium phthalocyanine studied by ultraviolet photoemission spectroscopy", Chem. Phys., 253, 125-131 (2000).

所属学会

• 日本化学会
• UVSOR利用者懇談会
• VUV・SX高輝度光源利用者懇談会

経歴

1986年3月

名古屋大学 大学院理学研究科博士課程（後期）修了（理学博士の学位取得）

1986年4月

日本学術振興会特別研究員 （岡崎国立共同研究機構 分子科学研究所）

1988年4月

財団法人 豊田理化学研究所奨励研究員 （岡崎国立共同研究機構 分子科学研究所）

1989年2月

岡崎国立共同研究機構 分子科学研究所 文部技官

1989年9月

熊本大学 理学部 化学科 助手

1989年10月

熊本大学 大学院自然科学研究科 助手

1996年4月

熊本大学 理学部 化学科 助手

1996年12月

熊本大学 理学部 化学科 助教授として現在にいたる

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