自動翻訳について

熊本大学 理学部

Pure Science

巻頭言

tani.jpg

理学部長 磯部 博志

 "Pure Science"は、熊本大学理学部の教員がそれぞれ進めている研究について、その魅力を自らの言葉で紹介する記事を公開するものです。今回で通算第20号となり、今まで多くの教員の研究を掲載してきました。自らが行ってきた多くの研究の中から、どのテーマを紹介するか、それぞれの教員が"これこそ自分の一押しだ!"の意気込みで書き上げたものです。記事では、高校生や大学初年次の学生を含む、自分の専門分野の研究者だけではない読者を対象に、易しく、けれども本質的な部分はとことん掘り下げて解説されています。

それはまさに、普遍的な基盤に基づいて最先端の研究成果を目指す、科学の方法そのものです。広く、多様な基盤があるからこそ、その上に多くの高い峰が存在できるのであり、理学部の研究者はみな、目的地が明らかな整備された道を道案内通りに登るのではなく、自ら道を切り開き、まだだれも知らない頂きを目指す営みを続けています。それらはやがて、人類の文化の発展や実社会での応用によって日々の暮らしを豊かにし、将来にわたって持続可能な社会の実現に貢献するものとなるでしょう。

 今号も、若手からベテランまでそれぞれの教員の熱い思いが詰まった読み応えたっぷりの記事が揃っています。お楽しみください。加えて、今までのバックナンバーもぜひ読んでみてください。皆さん自身が"あ、面白そう"と思えるものがきっとあると思います。あるいは、後になって"こういうことだったのか"とうなずけることになるかも知れません。Pure Scienceが、皆さんの科学との出会いのきっかけとなることを期待して、巻頭言の結びといたします。