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第22回現代化学ゼミナール(Frontier Chemistry Seminar 22)(プロジェクト・ゼミナール)
[日時]  平成20年5月23日(木)14時30分より16時00分まで
[場所]  理学部2号館2階C226講義室
[講師]  大平慎一氏(テキサス大学アーリントン校博士研究員)
[演題]  「Urinary creatinine analysis for predicting iodine excretion」

大学院の全面英語化計画を受け,「わかりやすい英語」による講演にしたいと思います。
講師の大平慎一氏(テキサス大学アーリントン校)は,現在以下の3つを中心に研究を進めております。
1)微量大気成分の分析と解析
2)呼気,尿,母乳など生体試料の分析
3)新しい原理のイオンクロマトグラフィー
今回はその一部ですが,2)のクレアチニンに関する部分について説明していただきます。
米国ではヨウ素の摂取量が少なく,特に乳幼児のヨウ素摂取量に関する評価が課題となっています。ただし,母乳の総ヨウ素量の把握が困難であるので,母親の尿中の総ヨウ素排泄量から乳児の摂取量を推定できるよう検討しています。尿中の排泄物の総量は尿の排泄量によって変わるので,単に濃度を定量するだけでは不十分です。従って1日当たりの総量がほぼ一定であるクレアチニン濃度での補正が知られていますが,本研究ではクレアチニンの多検体分析手法を開発し,クレアチニン補正の評価を行っております。ついで,母乳,尿中のヨウ素,チオシアン,過塩素酸などの評価を行い,乳幼児の母親のヨウ素摂取量に関するガイドラインのための情報を提供しようとしております。