セミナー・講演


セミナー・講演のご案内


英語学習"やる気"セミナー
[日時]  平成25年11月1日(金)13:30~15:30
[場所]  工学部百周年記念館
[対象]  理学部学生(大学院受験予定者)
[講師]  鹿野 晴夫 氏
[概要]   「やり方がわからない」「始めても続かない」「時間がとれない」などあなたの悩みを一気に解決し、やる気を持続させます。
英語嫌い・英語が苦手な人大歓迎です!※詳細はこちら [PDF:128KB]

平成24年度第9回物理学ゼミナール(プロジェクトゼミナール)
(共催:自然界の構造・組織と物理ゼミナール)
[日時]  平成25年2月20日(水)16時10分より
[場所]  理学部2号館C226(2階大講義室)
[講師]  春山 修身 先生(東京理科大学 理工学部 物理学科)
[演題]  バルク金属ガラス中の高温緩和と低温緩和の静的測定
[概要]   ガラス転移と過冷却液体領域を有するバルク金属ガラスの出現により、金属ガラス中の構造緩和現象が定量的に議論できる様になった。ガラス転移を有しないアモルファス金属に於いても、概ね結晶化温度付近から150 K以下程度の領域までの静的構造緩和過程として、TSRO(Topological short range ordering)過程、CSRO(Chemical short range ordering)過程と呼ばれる緩和が知られていた。前者は、アモルファス構造が不可逆的に、後者は可逆的に変化する特徴を有する。これらの現象はバルク金属ガラスでも共通して見られ、TSRO過程はα緩和に、CSRO過程は一部のβ緩和に対応していると思われる。今回は、バルク金属ガラス中の構造緩和現象と、TSRO過程・CSRO過程の関連性を静的測定の観点から議論する。

平成23年度第13回物理学ゼミナール(プロジェクトゼミナール)
[日時]  平成24年3月9日(金)13時より
[場所]  理学部3号館D201(2階大講義室)
[講師]  齋藤 嘉一 先生(秋田大学 大学院 工学資源学研究科 准教授)
[演題]  材料評価のための透過型電子顕微鏡法
[概要]   一般に材料開発のプロセスとは、材料合成-物性評価-構造解析から成るサイクルの繰り返しによって展開するが、現代の構造解析の中核を担っている技術が透過型電子顕微鏡法(Transmission Electron Microscopy:TEM)である。透過電顕は、マクロから原子スケールにいたる広い範囲の構造観察を行う顕微鏡として、また、組織を観察しながら組成分析および状態分析を行う分析装置として広く普及している一方で、実際の操作や解析が複雑で、完全に使いこなせていない研究者が多いことも事実である。本講演では、特にTEMの初心者、例えば最近TEMを扱い始めた人や、どんなことができそうなのか傍観してみたい人、とりあえずデータをとって解析してみたいという方々を対象に、電子線の散乱の特徴、電子回折および透過型電子顕微鏡の特徴と材料研究への応用の基本的なところから、最近の高性能電子顕微鏡による材料評価の活用例までを概説する。

平成23年度第12回物理学ゼミナール(プロジェクトゼミナール)
[日時]  平成24年2月6日(月)16時10分より
[場所]  理学部3号館D201(2階大講義室)
[講師]  牧瀬 圭正 先生(独立行政法人 情報通信研究機構)
[演題]  超伝導“超”薄膜のデバイス応用と物理 – 窒化ニオブを中心として –
[概要]  昨年、カマーリング オンネスが超伝導を発見して100年がたち、さらに今年ジョセフソンがジョセフソン効果を理論的に予言して50年と、節目の年が続いている。超伝導を使った応用は超伝導リニアやMRI等多岐にわたる。超伝導デバイスに関していえば、ジョセフソン接合を用いたSQUIDやSFQ回路等が広く知られている。近年注目されている超伝導デバイス応用に窒化ニオブ(NbN)を用いた超伝導ナノワイヤー単一光子検出器(SNSPD)がある。膜厚数nm、幅100 nm以下に微細加工された超伝導ナノワイヤーをつかって、単一光子レベルの光を検出し、量子暗号通信に応用しようとするものである。一方、このように低次元化された超伝導体はデバイスに応用する上ではいくつかの物理的な問題を抱えている。それは2次元超伝導-絶縁体転移、超伝導揺らぎ、Berezinskii-Kosterlitz- Thouless転移等による検出器性能の低下やダークカウントとよばれる雑音の増加である。発表では、これらの詳細について述べ、他のNbN超伝導デバイス応用の現状も紹介したい。

平成23年度第11回物理学ゼミナール(プロジェクトゼミナール)
(共催:自然界の構造・組織と物理ゼミナール)
[日時]  平成24年1月23日(月)16時10分より
[場所]  理学部2号館C226(2階大講義室)
[講師]  嶋川 晃一 先生(岐阜大学名誉教授)
[演題]  アモルファス半導体のトピックス
[概要]  アモルファス半導体のトピックスとして、次の2つの研究を紹介する。

1)相変化カルコゲナイドガラス(GST)の結晶化:Avrami 理論再訪
 ガラスの結晶化に対する伝統的(古典的)理論の基本構成とその問題点を相変化材料の中心であるGe2Sb2Te5 (GSTと呼んでいる)(DVD, PRAMで実用化)の最近の実験データを用いて検証する。

2)ナノスケール半導体、金属のTHz伝導
 ナノシリコン、ナノGST(金属状態)などの物質では、THz 領域の複素伝導度が、Drude理論(free carrier の振る舞いを良く説明する)と全く合わないことが知られている。理論と実験の様子を紹介するとともに、nano-grain が電子輸送を支配していることを示す。


平成23年度第10回物理学ゼミナール(プロジェクトゼミナール)
(共催:自然界の構造・組織と物理ゼミナール)
[日時]  平成23年12月13日(火)16時10分より
[場所]  理学部3号館D201(2階大講義室)
[講師]  鶴田 健二 先生(岡山大学大学院自然科学研究科)
[演題]  フォノニック結晶の負の屈折とエネルギー伝送デバイスへの応用
[概要]   近年、弾性定数や密度の異なる複数の物質を周期的に並べた人工結晶"フォノニック結晶(Phononic Crystal)"が注目されている。フォノニック結晶は、フォノニックバンドギャップや、局在欠陥モードなど、現在光・電磁波領域で注目されているフォトニック結晶や電磁メタマテリアルと同様の波動現象を音波領域で作り出すことができ、これを利用して、音波フィルターや音波導波路、さらには新規なエネルギー伝送デバイスへの応用が期待されている。本講演では、2次元フォノニック結晶界面における音波の負の屈折現象とレンズ効果について、時間領域差分(FDTD)法に基づく数値シミュレーションおよび超音波実験による実証と最適化、ならびに高効率の超音波エネルギー伝送デバイス開発に向けた音響レンズの設計などの取り組みを紹介する。

平成23年度第9回物理学ゼミナール(プロジェクトゼミナール)
(共催:自然界の構造・組織と物理ゼミナール)
[日時]  平成23年12月9日(木)13時50分~14時50分
[場所]  工学部百周年記念館
[講師]  冨田 誠 先生(静岡大学・創造科学技術大学院)
[演題]  「「速い光」と「遅い光」に現れる因果律を満たした情報速度」
[概要]   Microspheres trap light in orbits near the surface in the so-called whispering gallery (WG) modes. These modes strongly modify the phase of the interacting light and realize both slow and fast light. Specifically, in a coupled resonator system, we observed exotic spectral structure and the relevant slow light propagation as a classical analogy of extremely slow light obtained with electromagnetically induced transparency. We examined the propagation of non-analytical points encoded on temporally smooth slow and fast optical pulses as information, and showed that information velocity is equal to the light velocity in vacuum or the background medium, independent of the group velocity.
[注] 本講演は「第22回光物性研究会」のチュートリアル講義として行われますが、熊本大学内には公開されますので、多数のご参加をお願いします。

平成23年度第8回物理学ゼミナール(プロジェクトゼミナール)
(共催:自然界の構造・組織と物理ゼミナール)
[日時]  平成23年12月9日(木)11時00分~12時30分
[場所]  工学部百周年記念館
[講師]  辛 埴 先生(東京大学・物性研究所)
[演題]  「レーザー光電子分光 」
[概要]   We will introduce recent Laser-Photoemission. The combination between laser and photoemission makes fruitful results using the monochromatism, short pulse and high intensity of laser lights. Ultra high resolution is powerful for the basic study of solid state properties. Time-resolved Photoemission is very powerful for the relaxation process of excited electrons, photo-induced phenomena, and so on.
[注] 本講演は「第22回光物性研究会」のチュートリアル講義として行われますが、熊本大学内には公開されますので、多数のご参加をお願いします。

平成23年度第7回物理学ゼミナール(プロジェクトゼミナール)
[日時]  平成23年11月29日(火)16時10分より
[場所]  理学部2号館C122(1階大講義室)
[講師]  木内 勝 先生(九州工業大学)
[演題]  酸化物超伝導体の磁束ピンニング機構と凝縮エネルギー密度
[概要]   発見されて100年を迎える超伝導体は、特徴的な現象である完全反磁性と電気抵抗ゼロの2つを持ち、特にこの電気抵抗ゼロ特性が様々な分野へ利用されている。この電気抵抗ゼロ特性は、超伝導体内に侵入した磁束線がローレンツ力を受けて動こうとするのを、磁束ピンニング機構で磁束線の動きを止めることによりもたらされる。したがって、磁束線を止める磁束ピンニング力が強ければより高磁界領域まで電気抵抗ゼロが実現できる。この磁束ピンニング力は凝縮エネルギー密度の大きさに依存するピンニング・ポテンシャルによるもので、この特性の把握が重要となる。本講演では、液体窒素冷却で超伝導特性が現れる酸化物超伝導体の磁束ピンニング特性や、超伝導体に重イオン照射を導入して評価した凝縮エネルギー密度、更に鉄系超伝導体の特性について紹介する。

平成23年度第6回物理学ゼミナール(プロジェクトゼミナール)
(共催:自然界の構造・組織と物理ゼミナール)
[日時]  平成23年11月22日(火)16時10分より
[場所]  理学部2号館C226(2階大講義室)
[講師]  Prof. Aswini Ghosh (Indian Association for the Cultivation of Science, Kolkata, India)
    (日本学術振興会 外国人招聘研究者)
[演題]  「Ion Dynamics and Relaxation in Glasses and Nanocomposites」
[概要]   In this lecture I shall present dynamics of charge carriers (ions) and relaxation in ionic glasses and nanocomposites. I shall present conductivity spectra of these materials and analysis of these spectra using linear response theory. I shall also present results of structural investigations using FTIR and electron microscopy and correlate them with ion dynamics and relaxation. I shall also present charge carrier dynamics in nanowires embedded in glassy matrix using electrochemical techniques.

平成23年度第5回物理学ゼミナール(プロジェクトゼミナール)
[日時]  平成23年11月17日(木)16時10分より
[場所]  理学部2号館C226講義室
[講師]  山下 眞 主任研究院(NTT物性科学基礎研究所)
[演題]  光格子中の冷却原子気体による量子シミュレーション
[概要]   非共鳴なレーザー光を極低温の原子気体に対向的に照射させ、気体内部に周期ポテンシャルを作る「光格子」と呼ばれる実験技術が近年大きな注目を集めている。高度に安定化されたレーザーで作成された光格子は格子振動や格子欠陥が存在しない非常にクリーンな人工の結晶であり、この中に閉じ込めた原子気体を用いて量子相転移現象などの物性物理の難問をシミュレーションしようとする試みが現在数多くの研究機関で進められている。本講演では光格子の優れた特徴について解説し、光格子中のボース凝縮体を用いて観測された超流動-モット絶縁体転移をはじめとする最近の研究状況を紹介する。また、京都大学とNTT物性基礎研との共同研究で明らかになったボース・フェルミ混合原子気体が光格子中で示す多様な量子相についても説明を行いたい。

平成23年度第4回物理学ゼミナール(プロジェクトゼミナール)
(共催:自然界の構造・組織と物理ゼミナール)
[日時]  平成23年11月10日(木)16時10分より
[場所]  理学部2号館C226(2階大講義室)
[講師]  溝口 幸司 先生(大阪府立大学大学院・物理科学専攻)
[演題]   「多重量子井戸におけるコヒーレントフォノンからのテラヘルツ電磁波発生」
[概要]   近年の超短パルスレーザーの発展とテラヘルツ(THz)領域の技術開発により、THz電磁波は分光やイメージングに応用されている。最近では、高強度のTHz波パルスや、50 THz以上の振動数を有するTHz波パルスを発生することが可能になっている。このTHz波パルスは、振動数領域におけるスペクトル形状がブロードである特徴を活かして,分光測定に利用されている。一方、情報通信への利用のためには,単色のTHz電磁波が必要とされる。そこで,我々は単色性が良く高強度のTHz電磁波の発生を目指し、多重量子井戸中のコヒーレント縦光学(LO)フォノンからのTHz電磁波の発生と高強度化について研究を行ってきた。本セミナーでは、GaAs/AlAs多重量子井戸中のコヒーレントLOフォノンからの高強度THz電磁波の特性について講演する。

平成23年度第3回物理学ゼミナール(プロジェクトゼミナール)
(共催:自然界の構造・組織と物理ゼミナール)
[日時]  平成23年9月29日(木)16時10分より
[場所]  理学部2号館C226(2階大講義室)
[講師]  臼杵 毅 先生(山形大学 理学部 物質生命化学科)
[演題]  「分子性液体およびネットワークガラス形成系の構造モデリング」
[概要]   液体やガラスのように「構造が不規則な物質」の様々な特性は、不規則な構造そのものよりも、むしろ不規則さの中に存在する「規則性」が重要なカギを握っていると考える。構造不規則物質の基礎研究が結晶物質と比較して格段に遅れている理由は、この「規則性」を実験的に正確に捉えること、あるいは実験データからそれらの情報を引き出すことが難しく、基礎データの蓄積が整っていないことが挙げられる。本講演では、分子性液体及びネットワークガラス形成系をターゲットとして行った高精度回折実験、およびそれらを用いた三次元構造モデリングの結果について紹介し、構造不規則物質中に存在する「規則性」について議論を進めていきたい。

平成23年度第2回物理学ゼミナール(プロジェクトゼミナール)
[日時]  平成23年6月29日(水)16時10分より
[場所]  理学部2号館C226(2階大講義室)
[講師]  高橋 慶太郎 先生(熊本大学 大学院 自然科学研究科 理学専攻 物理科学講座)
[演題]  「宇宙論:宇宙の始まりと進化」
[概要]   宇宙論は宇宙の始まりや進化を追及する学問である。近年、宇宙マイクロ波背景放射や銀河分布の精密観測によって莫大な情報が得られ、宇宙が平坦であること、ダークマターやダークエネルギーが存在することなど理解が飛躍的に進んできた。しかしダークマターやダークエネルギーの正体は未だ謎に包まれており、ほかにも未解決の問題が数多く存在する。この講演では専門外の人向けに宇宙論の導入と最先端の紹介を行い、講演者自身の研究である宇宙磁場の起源についてお話しする。

平成23年度第1回物理学ゼミナール(プロジェクトゼミナール)
[日時]  平成23年5月10日(火)16時10分より
[場所]  理学部3号館D201(2階大講義室)
[講師]  佐々木 隆 先生(京都大学基礎物理学研究所)
[演題]  完全に解ける量子力学と無限個の新しい直交多項式
[概要]   量子力学のシュレーディンガー方程式の固有関数には、直交多項式が登場する。直交多項式は無限に存在するが、2階の微分方程式を満たすものは、古典多項式、つまり、エルミート、ラゲール、ジャコビ、ベッセルの4種に限られる。近年完全可解なシュレーディンガー方程式の解として、無限個の新しい直交多項式が発見された(小竹・佐々木,2009)。最低次が0次(定数)でなく、k次( k は1以上の整数)から始まることが特徴である。

第44回現代化学ゼミナール Frontier Chemistry Seminar 44(プロジェクト・ゼミナール)
[日時]  平成23年3月5日(土)13 : 25~17 : 25
[場所]  C226号室 (熊本大学黒髪南キャンパス 理学部2号館2階大講義室)
[タイトル]  第1回熊本有機化学シンポジウム
[主催]  熊本大学大学院自然科学研究科理学専攻化学講座
[会費]  無料
[概要]  プログラム・詳細についてはこちら(PDF 96KB)をご覧下さい。

第43回現代化学ゼミナール Frontier Chemistry Seminar 43(プロジェクト・ゼミナール)
[日時]  平成22年5月24日(月)16 : 00~17 : 30
[場所]  C329号室 (理学部2号館3階大講義室)
[タイトル]  鉄およびコバルト触媒を用いた炭素—水素結合の直接変換反応
[講師]  吉戒直彦 准教授
[概要]  吉戒先生はこれまでに、鉄、コバルト、ニッケル、銅といった遷移金属錯体を触媒とする有機合成反応の開発で顕著な業績を挙げてこられた気鋭の若手研究者です。特に、資源豊富であり無毒な鉄は次世代の触媒化学の鍵となる金属として注目されていますが、世界に先駆けて発表された鉄錯体を触媒とする炭素−水素結合の直接変換反応は国際的に高く評価されています。これらの優れた研究実績と教育経験を受けて、昨年シンガポール国立研究財団リサーチフェローシップを受賞され、シンガポール南洋理工大学で新しく研究室を立ち上げられました。現在も、実験化学と計算化学を駆使した反応機構解析や触媒設計から実際の反応開発まで、幅広く精力的にご研究を進めておられます。この度のご来日の機会に、プロジェクト・ゼミナールとして上記演題でご講演をお願いしました。是非ご参加下さいますようご案内申し上げます。

第42回現代化学ゼミナール Frontier Chemistry Seminar 42(プロジェクト・ゼミナール)
[日時]  平成22年4月30日(金)13時00分より1時間程度
[場所]  C329号室(理学部2号館3階大講義室)
[タイトル]  Manganese(III)-Based Radical Cyclization of Some Organic Compounds and Turkey's Presentation
[講演者]  Miss Mehtap Yakut (Department of Chemistry, Graduate School of Natural & Applied Sciences, Ankara University, Turkey)

International Mini Symposium on Functional Metal Complexes in Kumamoto University
[日時]  3月12日(金)16時00分より17時30分まで
[場所]  熊本大学黒髪南地区 理学部2号館C227
[主催]  熊本大学大学院自然科学研究科理学専攻化学講座
[会費]  無料
[概要]  プログラム・詳細についてはこちら(PDF 8KB)をご覧下さい。

第41回現代化学ゼミナール Frontier Chemistry Seminar 41(プロジェクト・ゼミナール)
[日時]  2010年2月26日(金)14 : 30~15 : 30
[場所]  C329号室 (理学部2号館3階大講義室)
[講師]  芥川 智行 先生(北海道大学電子科学研究所 准教授)
[演題]  固相ブラウニアンデバイスの設計
[概要]  芥川先生は分子性結晶の物性化学と分子エレクトロニクスの研究において、新規物性発現を独創的な分子設計から取り組まれている研究者です。これまでに、イオンチャンネルを持った分子性導電体と磁性体の開発やナノスケールでの物性研究など、国内外で高く評価されている優れた業績を数多く挙げていらっしゃいます。さらに最近では、分子の回転自由度に注目した「分子ローター」の設計と開発を行い、その誘電応答から結晶内での分子運動という非常に興味深い現象の発現に成功され、分子結晶が持つ柔軟性と高い設計自由度を利用した成果として大きな注目を集めています。この度、芥川先生をお招きし上記演題にてご講演していただく機会を設けることが出来ました。多くのみなさまのご来場をお待ちしております。

第41回現代化学ゼミナール Frontier Chemistry Seminar 41(プロジェクト・ゼミナール)
[日時]  2010年2月26日(金)13 : 00~14 : 00
[場所]  C329号室 (理学部2号館3階大講義室)
[講師]  江上寛通 博士(理化学研究所袖岡有機合成化学研究 ERATO袖岡生細胞分子化学プロジェクト)
[演題]  環境調和を志向した不斉酸化反応の研究
[概要]  江上氏は、平成20年度に九州大学で博士(理学)の学位を取得した後、理研の袖岡研究室のポスドク(特別研究員)としてご活躍中の新進気鋭の若手研究者です。博士課程在籍時には、香月教授と共同で、遷移金属錯体を用いる各種の触媒的不斉酸化反応の開発に成功しています。特に、鉄-サラン錯体を触媒とする水溶媒中でのスルフィドのスルホキシド化や2-ナフトール類の不斉カップリング反応、ニオブ-サラン錯体を用いるアリルアルコールの不斉エポキシ化などは、原子効率が高く環境負荷の低い過酸化水素や空気中の酸素を酸化剤として用いており、画期的な環境調和型不斉酸化反応として世界的に高く評価されています。この度、プロジェクトゼミナールの一環として、上記演題でご講演をお願い致しました。博士課程の業績を中心に、最近のご研究の一端もご紹介戴けることになりました。また、博士課程修了後のキャリアパスについてもお話し戴けるということですので、学部学生の聴講も歓迎致します。皆様のご来場をお待ちしております。

第40回現代化学ゼミナール Frontier Chemistry Seminar 40(プロジェクト・ゼミナール)
[日時]  12月22日(火) 15時~16時30分
[場所]  C226教室(2階大講義室)
[講師]  永井則安 先生(日本NUS株式会社 主任研究員)
[演題]  「化学物質管理に関係する国内外の規制と企業の対応 〜化学系企業へ就職しようとする学生が最低限知っておくべきこと〜」
[概要]  永井先生は、表題に関して化学系企業を対象とした説明経験や行政機関からの委託調査の実施経験が豊富です。過去数回にわたり、ジュネーブでの化学物質規制に関する国際条約批准に向けた政府間協議の場において、情報収集の専門家として重要な任務を果たされております。これまでに化学講座でお招きした講師の方々とタイプが異なりますが、とくに化学系企業を目指す学生さんに一度この種の話を聞いていただければ幸いです。

第39回現代化学ゼミナール Frontier Chemistry Seminar 39(プロジェクト・ゼミナール)
[日時]  12月11日(金) 13時~14時
[場所]  C329教室(3階大講義室)
[講師]  比江島 俊浩 先生(東京工芸大学工学部准教授)
[演題]  「ポリペプチドらせんの秩序形成がもたらす高効率EL材料の開発」
[概要]  ポリペプチドのユニークな特性は,本質的には分子内に働く協同的な水素結合によって剛直な右巻きα-ヘリックス構造を形成する点に起因しております。今回我々は,ポリペプチド主鎖の剛直性と自己組織化能を利用して,光伝導性を発現するカルバゾール基をポリペプチドの側鎖にらせん状に規則配列させ,高効率なEL材料を開発するに至りましたのでご紹介させていただきます。

第38回現代化学ゼミナール Frontier Chemistry Seminar 38(プロジェクト・ゼミナール)
[日時]  12月3日(木) 14時30分〜
[場所]  C329教室(3階大講義室)
[講師]  山田 英俊 先生(関西学院大学理工学部教授)
[演題]  「反転した糖を含むエラジタンニンの全合成」